2022-10-17

2022年中国企業トップ500

中国企聯、中国企業家協会(以下、中国企聯という)が「2022中国企業トップ500」、「2022中国製造業企業トップ500」、「2022中国サービス業企業トップ500」、「2022中国多国籍企業トップ100及び多国籍指数」、「2022中国大企業イノベーショントップ100」、「2022中国戦略的新興産業リーダー企業トップ100」を発表しています。ここでは「2022中国企業トップ500」について見ていきます。最後にランキングの表を付けましたが、トップ500はさすがに多いので、トップ100だけの表にしました。

1.営業収入

2022年の中国トップ500企業の営業収入総額は前年比12.65兆元増加し102.48兆元(前年比+14.08%)と初めて百万億元の大台を突破しました。営業収入が1000億元を超える企業群は俗に「100億クラブ」と呼ばれるようですが、これが前年比22社増加して244社。1兆元を超える企業は元々1兆元を超えていた国家電網、中国石油、中国石化、中国建築、中国工商銀行、中国建設銀行、中国平安、中国農業銀行の8社に加えて、中国中化、中国中鉄、中国鉄建、中国人寿の4社が新たに仲間入りしてます。ほとんどがインフラ及び金融系ですね。

中国トップ500企業の営業収入総額は米国トップ500のそれに近しい数字となっており、中国トップ500企業の営業収入総額は米国トップ500企業の97.74%とほぼ同じ水準にまで達しています。そして資産総額では米国トップ500企業の106.46%で、2年連続で米国トップ500企業を上回っています。

2.利益水準

2022年中国トップ500企業の親会社に帰属する純利益は4.46兆元で、前年比9.63%増加しています。一方で、損失が拡大している企業もあります。代表的なのが石炭、不動産、化学原料、航空運輸で、2022年中国トップ500企業のうち赤字企業は33社に上ります。この33社の合計損失額は前年比なんと183.95%も増加しています。不動産屋航空運輸はこのご時世なのでわかるとして、化学原料も調子が良くないのですね。

ここ10年以来、非銀行企業の利益水準は全体的に変動が上昇し、商業銀行は下降態勢を呈し、非銀行企業と商業銀行の間の利益格差はある程度縮小したが、依然として商業銀行より著しく低い。2022中国トップ500企業のうち、非銀行企業の収入利益率は2.99%、純資産利益率は8.42%で、それぞれ商業銀行より17.88%、1.94%低い。

3.研究開発

企業の研究開発投資はは増加し続けています。2022年中国トップ500企業が投入した研究開発費用は1.45兆元で、前年比10.78%増加してます。業界別に見ますと、ハイエンド設備製造業が研究開発投入をけん引しており、通信設備製造業、航空宇宙産業、半導体、集積回路及びパネル製造業が目立っています。航空宇宙産業ですかぁ、これは外資はちょっと入りにくそうな感じがしますが、実際のところはどうでしょうか。

4.特許

特許のライセンス数量が増加しています。2022年中国トップ500企業が保有する各種有効特許数は166.8万件(前年比21.94万件増加)、このうち、有効発明特許数は67.29万件で、前年より7.83万件増加してます。世界的に見ても先行している業界もありますので、今後も増加していくように思います。

5.標準

企業は積極的に標準制定に参加しており、国内標準数は増加し続けています。2022年中国トップ500企業は累計で74,939項目の標準制定に参加していますが、これは前年より5,989件増加しています。またこの74,939項目のうち、国内基準の制定に参加したのは69,600件に上ります。

6.業界構造変化

コロナの影響で(コロナだけではない要因もあろうかと思いますが)明暗が分かれています。

住宅不動産業がマイナス変動が最も大きく、トップ500ランク入りした企業数は48社ありますが、これは前年比8社減少で、2年連続での大幅な減少となります。また、一部の小売分野も大きな影響を受けており、自動車・バイク小売業、家電・電子製品小売業はそれぞれ前年比3社減少しています。

7.ランク入り企業数

世界トップ500にランクインした中国(香港マカオ台湾を除く)企業数は133社で、これは国別ではトップになります。営業収入でみますと、16社が世界トップ、12社が第2位、14社が3位となっています。つまり、世界トップ3に入る企業が42社もあり、これをさらにトップ5にまで拡大しますと58社にも上ります。

世界的に景気が不安定な状況にあり、各種報道を見る限りあまり楽観できないような情報が多いのですが、そんな中でも企業はすくすくと業容を拡大しています。いろんな切り口がありますが、業界別にみると流れがわかりやすいように思います。今後も引き続きウォッチですね。

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