2015-12-04

世界初の生物工学によって作られた角膜「艾欣瞳」

 年5月の時点ですでに発表されていましたが、中国再生医学国際有限公司は中国器械、国控陕西、広東三信、天津生物、浙江衛材、江蘇淮海等の有名な医薬企業と戦略協議を締結し、全国範囲内で正式にこれを販売することになりました。


 


 中国は世界で最も盲人の多い国の一つであり、2010年の報告によると、盲人が824.8万人で、これは世界の18%を占めています。このうち、角膜疾病は失明をもたらしやすく、発展途上国では白内障に次いて失明の原因となっています。2006年に行われた調査でも角膜病により盲人となった患者が約400万人、この85%が感染性角膜病が原因で、毎年角膜盲患者が10万人も発生しているとのことです。角膜は移植できるものなのですが、毎年の献体数は5000にに満たない水準にあります。遺体を提供するというのは抵抗があるようですが、このあたりはおそらく日本も同じで、アジア的な考えなのかもしれません。

 

 さて、これが発売されることで、角膜移植さえできれば失明することもなかったようなケースでも、失明を防ぐことができることが期待されるわけでありますが、果たしてどの程度の価格になるでしょうか。あんまり現実離れした金額だと一般庶民には関係ない話になりますし、かといってあんまり安いものだと本当に大丈夫なのかという疑念が出てしまいます。そして調べたところ価格は約1.5万元(約30万円)ののこと。これが一つなのか一組7日分からないのですが、決して手の届かない金額ではないですね。5月に発表された試験結果によりますと、総有効率が94.44%、治療後の効果も角膜移植に近いレベルにあるとのことです。なかなかの水準ですね。こういうものが中国発で作られる時代になったのですね。とはいうものの、この分野での中国企業はブランド力がないので、欧米企業のどこかで同じようなものが作られればすぐにそっちの方が人気が出てくるような気がします。自分をその立場に置き換えてみればわかると思うのですが、同じようなもので中国企業製品とフィリップス製品があればそりゃあフィリップス製品を選ぶでしょう。技術力を竹馬手こういう製品を作れるようになるのはもちろん大事ですが、中国企業の場合はもう一方でブランド力もつけていかないと製品のプレゼンスもなかなか上げていくのは難しいでしょうね。

関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です