2023-07-05

中国カルフールの経営不振、今度こそもうだめか?

中国のカルフールの経営不振がメディアを騒がせるようになってもう何年にもなります。自分の住むエリアにある店舗も家賃滞納が理由で閉店になっていたりするので、確かに経営状況は良くないのでしょう。そして見かけたのがこれです。上海市普陀区商務委員会がアカウント主の上海普陀商務というアカウント名のWechat公式アカウントに流れた記事です。

カルフール単一目的のプリペイドカードの使用アラート
上海普陀商務 2023-06-28 21:06

最近、本市(上海市)の市民ホットライン 12345 には、「カルフール ストア」での単一目的プリペイド カードの消費に関する多くの苦情が寄せられています。主な理由は、プリペイド カードを使用して商品を購入する場合、プリペイド カードの利用金額が制限され、カード残金の返金ができないことが主な理由です。ためです。 伝えられるところによると、上海のカルフール店舗は現在18店舗で通常営業を行っており、カルフール社はプリペイドカードの利用限度額を利用者1人あたり月500元に設定しています。そして、店舗ではカード残金の返金は受け付けておりません。

上記のような状況が発生する主な原因は、企業の経営不振、資金繰りが厳しいことによります。最近他の省や都市において多くのカルフール店舗が閉店したと報告されています。

このため、当委員会は消費者に対して、前払いにはリスクがあり、プリペイドカードを購入にあたっては慎重でなければならないと注意喚起します。

考えてみればこれってすごくないですか?メディアが報道ベースで騒ぐのでも充分にインパクトがあるのですが、上海市普陀区商務委員会という公的組織が発表したとなると、さらなるインパクトがあると言えるのではないでしょうか。

これだけ不芳情報が流れていると、サプライヤーも相当構えているのではないでしょうか。自分がサプライヤーの立場だと前金じゃないとちょっと取引できないなあと思ってしまいます。実際に供給をストップしたサプライヤーも現れているようで、メディア上でも旺旺、オリオン、コルゲート、老才臣、ユニ・チャーム、洁柔、Baleno等は訴えを起こしており、旺旺食品等のメーカーはすでにカルフールに対して財産保全の申し立てまで行っている模様です。

中国カルフールの2023年初頭の売上げは2月が前年比▲65.0%、3月が▲77.4%と大きく落ち込んでます。この状況だとさすがに復活するようにはとても思えず、親会社の蘇寧にどこまで影響するかに関心が移ります。

中国カルフールの状況については現代ビジネスでも紹介しておりますので是非お読みください。

【上海発レポート】中国の大手スーパーマーケット「カルフール」の深刻すぎる実態…!「店舗数激減」「プリペイドカードを使用制限」に漂う《政府主導の敗戦処理感》

関連記事