2020-06-10

中国の最新の健康診断にトライしてみた!

中国に住む多くの外国人は年に一度は健康診断を受けているのではないかと思います。日本企業の場合、 国内では、年1回の定期健康診断が事業者の義務として課せられており、海外駐在員には、これを実施しなければならないという決まりはないものの、日本国内の年1回と同じペースで健康診断、いわゆる人間ドックを受けている会社が多いと思います。前職の時は最初は日本で、そしてほどなくして中国の人間ドックでも別にいいんじゃないのと方針転換され、以降中国国内で健康診断を受けてました。TNCで仕事をするようになってからは、日本出張の際に健康診断を受けるようにしているため、中国国内で健康診断を受けることはありませんでしたが、コロナの影響で日中を行き来することが現実的には不可能になり、健康診断がご無沙汰になってました。

ある日、ネット通販のタオパオを見ていると、88元を支払って会員になると色々とメリットがあるという宣伝を見て加入しました。その中の一つで結構一通りの項目を受けられる人間ドックがなんと0.01元でありました。こんな安い人間ドック、初めてですわ。せっかくなので体験しないと!

体験レポの前に、一応これはビジネスブログなので、中国の健康診断の市場規模くらいは見ておきましょう。

2018年の段階で1,511.1億元、これが大きいのか小さいのかはともかく、これが2024年には3,824億元と2018年の倍以上になるという予測があります。健康診断で使用される商品を扱っている企業にとってはぜひ攻めていきたいマーケットですね。

金額も大事ですが、人数も見ていきましょう。

2017年の段階で延べ人数で5億人が健康診断を受けています。さすがに人口が多いだけのことはあります。中国の人口が多いのはわかりきっていることなので、どのくらいの割合で健康診断を受けているかを見ていきますね。2018年の記事からの引用なので、おそらく2017年あたりのデータになると思います。

健康診断率というのがあり、米国が73.4%に対して北京が20.0%、上海が15.0%、中国全体ではわずか5.0%に過ぎません。今ではもっと増加していると思いますが、それでもまだまだ伸びしろはあるでしょう。

おっと、また体験レポに戻りますね。人間ドックは午前7時半から受け付け開始です。朝一番から行けば人も少ないだろうと思ってそれこと朝7時半に現地に到着。

混んでるし!この建物に入るための手続き(個人情報の記入、体温測定等)を何とか済ませて入ると今度はこれ。

混んでるし!朝一番なのに!何とか順番が回ってきて受け付け手続きを済ませて検査開始です。人数が人数なので超流れ作業でした。なぜか後回しにされたのですが、最初に並んだのが血液検査。

ガラス越しに受けます。呼び止められて別のところに行くように言われ、検査はそこから開始。順番は全てシステムで管理されているようで、部屋の入口に自分が何番目かの表示がされていました。その部屋を出ていくときに次は●●号室へ行くように言われ、その部屋ごとにこのような刑事がありました。一回だけ順番抜かしたのがいてちょっと腹が立ったのだが、追い返されてました。

全体の様子はこんな感じです。

なかなか衛生的です。検査項目によっては●●も検査するかと聞かれます。お願いしますと答えると、別料金で●●元ねと言われのですが、即座にやりませんと返事。0.01元でどこまでやるのかを知りたいので。

最後は歯科検診。この検査が一番うっとうしかったです。

口を大きく開けて検査してもらうのですが、検査医師が、

「なかなかいい歯をしてますね!あ、でもどこそこに問題がありますね。これは歯に詰め物をしないといけないのですが、グレードによって180元、280元、380元とありますが、どれにしますか?」

「ひりましぇん!」

こっちは口を大きく開けているためまともな返事ができません。これかなりのパワーセールスですなあ。

検査事項は簡単なものからちょっと時間のかかるものまであるわけですが、身長、体重、視力、血圧のような、その場ですぐにわかるものは翌日には携帯アプリを通じて結果が送られてきます。血液検査とかも2日後くらいには見れました。紙は紙でもらえるのですが、なぜか水曜日にしかもらうことができず、その週を逃したため翌週にもらいました。アプリで見る内容とほぼ同じなので、不要と言えば不要なのですが、せっかくなので紙でもらいました。

しかしまあ、日本の人間ドックでも同じなのですが、用語が良くわからんのですよねえ。そこが一番しんどいポイントだと思います。

今回最も興味があったのは遺伝子検査。これも0.01元のパッケージに含まれているのです。受けたのは「葉酸代謝能力評価」というものです。この検査の対象となる人はこういう人。妊活は関係ないけど、年も年なので、最初の二つは気になるところ。

  • 動脈硬化、高血圧が気になる方
  • 循環器疾患のリスクが気になる方
  • 妊活を始めたい、妊活中・妊娠中の方

これはちょっと時間がかかり、結果が出たのは9日後です。これもアプリを通じてみることができます。これもまたよくわからん単語が多い。なので、結果しか見ない。結果を見る限り、なるほどなあと。

全体的にですが、検査結果は以前に日本で見てもらったのとほぼ同じ結果で、この程度の健康診断であればどこで受けても変わらないなあと。結構細かく検査項目とその費用について紹介されているので、気になる人は受けてみてもいいと思いますよ。

今回行ったのは美年大健康というところです。以前医療関係の案件に携わっていた時に健康診断について興味を持ったことがありましたが、その時点ですでにこの会社の名前がありましたので、まあ大手どころといえるでしょう。ここでPCR検査も受けるることができます。健康診断センターの大手はここ以外には愛康というところがあり、ここではコロナの抗体検査+PCR検査を受けることができます。抗体検査単独のはなくてPCRと一緒に受けないといけないので、ちょっと高くなります。PCR検査単独はありです。

こっちではPCR検査を結構手軽に受けることができるのです。偽陽性の結果が出ると面倒なので受けに行こうと思わないのですが、興味のある人は受けてみてもいいかもしれませんね。

おしまい。

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