2021-04-30

置き換えダイエット食品がブレイクしつつある中国

置き換えダイエット食品、中国で代餐といいます。ちゃんとした「餐」に代わるものということですね。中国でも肥満の人が増加しており、世界一の人口を誇るだけあって肥満員数も世界一。成人の半分以上が肥満というデータもあります。去年、おととしくらいから、「低卡、高飽腹、健康瘦」(低カロリー、高い満腹感、健康的に痩せる)というコンセプトの代餐の人気が盛り上がってきており、多くの人が体を管理する重要性を意識し始め、空腹を満たすのを目的とするだけでなく、より栄養のあるもの、より健康的なものに対するニーズが増加し、体重や脂肪を減らすニーズのもと、代餐が成長してきているという状況にあります。

置き換えダイエット食品の代表的なものとして、WonderLab、smeal 等があり、投資家からも熱い視線を浴びているようです。

2017-2020年にかけての中国置き換えダイエット食品市場規模の年間複合成長率は68.8%、2020年の市場規模は472.6億元(約8,000億円)に達しています。今年2021年には倍近くの、924.3億円、2022年には約2.8倍の1,321.8億元にまで成長することが予測されています。

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アンケートによりますと、46.9%のユーザーがネットで置き換えダイエット粉末食品(代餐粉)を購入し、商品購入時に気にするのは味と栄養素。ネットで購入するこれらの人たちの中で、3割強が若い消費者で、主に女性です。購入する人が若い人、女性ということもあって、小紅書、抖音、快手、知乎、ビリビリ動画等のプラットフォームで情報を拡散していることで消費者にアピール、リーチしています。

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また、これらユーザーの置き換えダイエット粉末食品(代餐粉)の月平均支出は150-200元が中心で、200元以下が半分を超えています。置き換えダイエット粉末食品(代餐粉)は種類が多く、簡単に生産できるものも多いことから手ごろな価格の置き換えダイエット粉末食品(代餐粉)が主体で、消費のハードルが低いことによります。加えて、置き換えダイエット粉末食品(代餐粉)の多くは朝食に見られ、ホワイトカラーに比較的受け入れられています。中にはスポーツフィットネス等の消費シーンを探索して、高価格の置き換えダイエット粉末食品(代餐粉)を販売しているものもみられます。

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「体重」、「美容」は中国のオートミール消費者の主な機能ニーズで、それぞれ34.6%と25.0%を占めています。満腹感を感じやすい特徴があり、糖質引き下げ、脂肪引き下げ、ダイエットの効能もあり、「食べても太らない」、「痩せやすい体質」のニーズを満たすものとして消費者に受け入れられています。

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また、38.02%のユーザーが置き換えダイエット食品に対するニーズは主に体重管理にあり、そのあとは美容、睡眠、バルクアップ、脱毛防止增肌、抜け毛防止等と続きます。このほか、置き換えダイエット食品の消費シーンとしてお菓子の代用ニーズがあります。プレテインバーやダイエットクッキーみたいなものが該当すると思います。消費シーンをいかに増やしていくかも業界の成長にとっては大事な要素でしょう。

以前と比べるとジョギングする人、ジムに通う人も増えてきており、運動を習慣にしていない人でも気持ちだけは健康を気にする人達は以前よりも増えてきていると思います。まずは都市部からだとは思いますが、ただ食べるだけ、空腹を満たすだけではなく、ちょっと高くてもより健康的なものに対するニーズは今後ますます増えていくでしょうね。

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