2023-01-05

中国上場企業の時価総額が大きく下落

昨年はロックダウンやら感染爆発やらで何かと振り回された一年でありましたが、外資系企業のみならず、当然中国国内企業も大きな影響を受けたはずです。今回は中国上場企業の時価総額でそのあたりについて見ていこうと思います。

21世紀データ新聞実験室の統計によりますと、2022年12月31日時点において、上海、深圳、北京、香港、ニューヨークなど世界16の主要取引所に上場している中国の上場企業は計8,654社)あり、これは、前年比で378社増加しています。こういう環境でも結構な数の企業が上場したわけですね。時価総額は122.66兆元で、前年比13.61%下落となっています。つまり、上場企業数は増加したにもかかわらず、その時価総額合計は低下したということなので、1社あたりの時価総額平均もまた下落したということになります。この中でトップ500企業を抜き出したところ、その時価総額は75.19兆元で、やはり前年比で約8%下落しています。トップ20のみを抜き出したのが下表になります。

時価総額が前年比プラスとなっている企業はわずか6社しかなく、マイナスとなっている企業がかなり目立ちます。テック系企業の下落は近年話題になりましたがテンセント、アリババとも20%以上下落。そしてトップ20に入っていませんが、最近話題の電気自動車の小鵬自動車(XPEV.N)や蔚来(NIO.N)などの企業の時価総額は2022年に60%以上下落しています。最近の報道を見る限り中国の電気自動車って勢いがあるように思われたのですが、時価総額で見るとなかなか厳しいようです。寧徳時代あたりもかなりノリノリだったと思うのですが、約3割も下げてます。

ところが、この表の中で一つものすごく光る企業があります。その名も拼多多。利用された方も多いのではないかと思います。同社の時価総額はなんとプラス52.8%。業績も絶好調で、2022年7~9月期決算によれば、同四半期の売上高は355億元と前年同期比65.1%増加。一時損益などを控除した非アメリカ会計基準(Non-GAAP)の純利益は124億4700万元と、前年同期の4倍に迫る伸びを記録してます。これは確かに凄い。

超激安商品ばかり取り扱っているネット販売プラットフォームで、私も何度も利用したことがありますが、最近はまともな商品も増えているそうです。ユーザー集めのステップから、次のステップに移行しようとしているということでしょうか。これを書きながら拼多多のアプリを開いたところ相変わらず超激安商品が並んでいますが、これがだんだんなくなっていってしまうのでしょうか、はたまたユーザー確保のために超激安商品の出品が続くのでしょうか。超激安商品もなかなか便利だったりしますので、これはこれで残ると助かりますよね。

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